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UX/UIとは?UX/UIデザイン初学者が抑えておくべきポイントを解説

2024.10.07 更新

#UX/UI#マーケティング

デジタルプロダクトの開発現場で頻出する「UX」や「UI」という言葉があります。解釈が多岐に渡るビッグワードで、時折、開発現場で「噛み合わないコミュニケーション」の原因になります。

この記事では「デザイン初学者」に、開発現場での円滑なコミュニケーションに役立ててもらうことを目指して、基本的な言葉の概要やデザインプロセスを紹介します。

目次

    テイ・デイ・エスでは、業務システム、アプリ、Webサービスの開発や改善をUX/UIデザインで支援しています。
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    UX、UIの概要

    「UX」とは?

    UX(User Experience)はユーザー+エクスペリエンス(=ユーザーの体験)で、ユーザーがサービスを通して得る体験を指します。広義には、ユーザーがサービスの提供フロー全体を通して得る「体験全般」を指しますが、狭義には「デジタルプロダクト利用時の体験」を限定的に意図します。

    「UI」とは?

    UI(User Interface)はユーザー+インターフェース(=ユーザーとの接点)で、ユーザーがシステムに指示をする接点を指します。PCで例えると「モニター画面」や「キーボード」や「マウス」が該当します。狭義には「モニターに投影する画面内の要素」や「システム等の操作画面」を限定的に意図します。
    ユーザーとシステムの接点(UI)の操作性は、ユーザー体験(UX)の質を高める大切な要素です。

    UXとCXの共通点や相違点

    「CX」とは?

    UXと混同しやすい代表例がCXです。CX(Customer Interface)はカスタマー+エクスペリエンス(=顧客の体験)を指します。各種サービスの販促、サービス提供、アフターフォローなどサービス提供フロー全体を通して顧客に提供される一連の顧客体験を指します。

    UXとCXの比較

    UXとCXは名称の通り、対象者が「ユーザー(User)」か「顧客(Customer)」かの違いがあります。

    ユーザーと顧客が同じ対象者を指す場合も多いですが、例えば学習塾は、サービスを利用するユーザーが子供で、サービスを購入をする顧客は親であるように、必ずしもユーザーと顧客が一致するとは限りません

    UXとCXの関係

    UXとCXの関係は、UXは「サービス利用時(特にデジタルプロダクト)の体験に限定」され、CXはその前後の「営業やカスタマーサービスでの体験も含む」という解釈が一般的です。この場合、UXはCXに包括されます。

    最近は、DX化や各社の独自の解釈や主張もありビッグワードの統一された見解を得るのは困難な時代です。コミュニケーションの際は「どちらが正しいか?」ではなく、お互いの意図する内容のギャップを埋めるアプローチが必要です。

    UXデザイン、UIデザインとは

    「UXデザイン」とは?

    UXデザインとは、先述のUX(ユーザーの体験)を良くするために行う「ユーザー体験の設計」を指します。開発現場では、「ユーザー体験の設計」に加えて「体験設計に必要なプロセスの計画と運用」もUXデザイナーの業務です。

    UXデザインのプロセスの設計は、「デザイン思考」や「人間中心設計」など、さまざまな概念やフレームをベースにします。呼称や粒度は異なっても、概ね「調査、分析、設計、評価」を活用する共通点があります。

    • 調査:ユーザーのニーズ、要求、環境、行動などを調査

    • 分析:調査内容を分析し、ユーザー要求やシステム要求を明確化

    • 設計:分析を元にプランニングやデザイン

    • 評価:目的の達成(ユーザーの体験)を評価し改善点を発掘

    「UIデザイン」とは?

    UIデザインとは、先述したUI(ユーザーとの接点)の設計を指します。デジタルプロダクトの画面をデザインする場合は、ボタン・テキスト・フォーム・画像の色・大きさ・配置・挙動など画面上の要素を使いやすさの観点でデザインします。

    ユーザビリティとは?

    「ユーザビリティ」の定義

    UX/UIと頻繁に併用される「ユーザビリティ」は、ISO 9241-11で「特定のユーザが特定の利用状況において、システム、製品又はサービスを利用する際に、効果、効率及び満足を伴って特定の目標を達成する度合い。」と定義され、「特定の」前提条件を明確にしたうえで評価をするのがポイントです。

    またヤコブ・ニールセンの著書「ユーザビリティ関連の概念モデル」によると、ユーザビリティには5つの特性があるとされています。

    • 「学習のしやすさ」

    • 「効率の良さ」

    • 「記憶のしやすさ」

    • 「エラーの少なさ」

    • 「主観的満足」

    「UI」をこれら5つのユーザビリティの観点で評価して秀逸であれば、UX(ユーザーの体験)に貢献しているといえます。

    UX、UI、ユーザビリティの関係性

    各概要がわかったところで、UX、UI、ユーザビリティの関係性を整理します。
    まずUXとUIですが、先述したようにユーザーの体験向上を構成する要素としてUIが含まれます。

    次にUI(画面内)とユーザビリティは、UIの「学習のしやすさ」や「効率の良さ」などを評価する指標が「ユーザービリティ」となります。

    UX5段階モデル

    UXやUIを知る上で、デジタルプロダクトの構造を理解すると全体像が見えやすくなりますので、ジェシー・ジェームズ・ギャレット氏が提唱した「UX5段階モデル」を紹介します。

    構造を「戦略、要件、構造、骨格、表層」の5つの階層で表現しています。基本的には下の「戦略」から上段へと積み上げ、最後に「表層」のビジュアルデザインをします。各段階での合意形成を踏まえて、基礎である「戦略」に沿ったアウトプットを目指します。

    UX/UIデザインのプロセス

    UX/UIデザインを進めるプロセスには基本ともいえる型があります。代表例を幾つか挙げます。

    デザイン思考のプロセス

    デザイン思考は、デザインを構成する際の思考プロセスを活用した「問題解決」や「イノベーション」へのアプローチ手法です。ユーザーの真のニーズ「インサイト」を深く理解し、問題の本質を明確にして解決します。「共感、定義、アイデア、プロトタイプ、テスト」の5つのプロセスの往来を繰り返し進めます。

    人間中心設計のプロセス

    人間中心設計は「ユーザビリティ」を高めるためISO規格(ISO9241-210として提唱されたプロセスです。従来の「モノ」中心から「人間」中心の発想に考え方をシフトし、問題の改善だけでなく新たな創造を目指す考え方です。

    UX5段階モデルのプロセス化

    先述のジェシー・ジェームズ・ギャレット氏が提唱したUX5段階モデル「戦略、要件、構造、骨格、表層」をプロセスと捉えた考え方です。構造上必要な情報が記載されていて、調査等の手法を活用しながら収集し整えます。

    UXデザインのポイント

    テイ・デイ・エスがデザイン支援をする際は、上記のプロセスモデルを参考に案件の特性、規模感、スケジュール等を見てカスタマイズして活用します。どのプロセスモデルにも共通するのは、ただ見栄えのするデザインを作るのではなく、対象者であるユーザーの環境、行動、ニーズ、要求などを深く理解してアウトプットに反映することです。誰の何のためのデザインかを理解し目的に貢献する質の高いアウトプットを目指しましょう。

    この記事ではUXとUIの基本的な概要やデザインプロセスについて紹介しました。テイ・デイ・エスでは、業務システム、Webサービス、アプリなど、さまざまなUX/UIデザインの新規開発・改善支援を行っています。相談・壁打ちなど気軽にお問い合わせください。
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    Teamやぶさめ

    TDS マーケティングチーム

    テイ・デイ・エスのマーケティング戦略から実施までを担う少数チーム。
    デザインカンパニーとして題材の深堀りやコンテンツの作成や発信を行う。