

未来へつなげる周年事業のすすめ 〜VUCA・BANI時代をチャンスに変える〜
周年は5年や10年ごとにやってくる組織の「節目」です。
近年では、周年事業を一時的なイベントとして盛り上げるだけでなく、この機会を活かして戦略的に「社内外のステークホルダーとの信頼関係構築」や「ブランド価値の向上」を目指す企業が増えています。
この記事では、企業の成長機会をお探しの皆様に、周年事業を活用したアイデアをご紹介します。
周年事業は未来を切り拓く変革機会
昨今、VUCA・BANI※といったキーワードで語られ、未来の先行きが不確かな時代といわれています。技術発展による市場のゲームチェンジなども見受けられ、従業員、求職者、顧客、取引先、投資家といったステークホルダーとの良好な関係の継続は、ますます難しくなっています。
裏を返せば、先行きが見えにくい時代だからこそ、企業がステークホルダーに対して「継続的に価値を提供する未来像」を語ることは、関係の強化や不安の解消につながり、企業ブランドの価値を向上させます。
こうした理由から、私たちは従来の「創業 〜 現在の視点」による感謝の意の伝達、信頼関係の確認に加えて、「現在 〜 未来の視点」を持ってステークホルダーの期待感の醸成や関係の強化を目指す周年事業をおすすめしています。
周年を企業の課題解決や事業成長の機会と捉え、未来につながる周年事業を目指しましょう。
※VUCA(ブーカ):Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の単語の頭文字をとった言葉で、目まぐるしく変転する予測困難な状況を表現しています。
※BANI(バニ):Brittle(脆弱性)、Anxious(不安)、Non-Linear(非線形性)、Incomprehensible(不可解さ)の単語の頭文字をとった言葉で、より大きな混沌に包まれている世界を表現しています。
1年半前には着手したい周年事業の計画
タイムラインをイメージしやすいように一般的な例を以下に挙げます。何周年を迎えるのかや企業の成長フェーズ、施策の規模感などにもよりますが、遅くとも1年半から2年ほど前には検討をはじめます。
周年事業は経営層や従業員との調整業務が多岐にわたるため、想定よりも時間がかかる場合が多く、早めの動き出しが大切です。企業が抱える現状課題を把握し、社内外を含め「誰に」「何を」「どのような媒体で」伝えるのかなど、目的の整理・計画に半年ほど、施策運用や制作物等に1年ほどかけて、周年イヤーを迎えます。
施策検討で押さえるべきポイント
周年事業で実施する施策は、目的整理・計画フェーズで抽出した課題を解決するものを選ぶ必要があります。
以下、参考によくある課題と施策検討ポイントの例を挙げます。
社内の課題:社員の意識向上、組織の一体感の促進
<施策検討ポイント>
・社員の当事者意識やエンゲージメントを高める
・ビジョンや理念を再確認し、浸透を図る
・経営層のメッセージを明確に伝える
・組織の一体感を醸成する
・周年後も文化醸成や人材育成につなげる
社外の課題:ブランド発信、外部ステークホルダーとの関係構築
<施策検討ポイント>
・ステークホルダーとのコミュニケーションを強化する
・企業の独自性・強みを明確に打ち出す
・認知・想起・ブランド価値向上に寄与する
経営の課題:持続性、戦略性(未来志向・成長へのつなげ方)
<施策検討ポイント>
・中長期的な効果につながる
・未来への展望が示されている
・企業変革や課題解決につながる視点を盛り込む
・投資対効果(ROI)を意識する
・周年後も資産になる
周年は内外の注目が集まりやすく、周年後の波及効果が期待できる施策設計がポイントです。
企業の未来づくりにつなげる周年事業アイデア
課題解決や成長機会につなげる周年事業のポイントは「社員を適切に巻き込むこと」です。企業の未来づくりの担い手となるのは「社員」であり、その当事者意識や参加意識を高める必要があります。
特にこの先10年〜20年の企業の牽引を期待される従業員については、よりオーナーシップを高めるために「目的整理・計画フェーズ」から参加する体制をおすすめしています。
以下、「現在~未来の視点を保持していること」「社員参加型であること」の2点を押さえた施策を厳選して紹介します。
[期待できる効果]
目指す未来像を共有できる
ワークショップや成果物を通じて、企業のビジョンや戦略に対する社員の理解が深まります。部署を超えた協力などの全社単位の一体感が期待できます。
社員の当事者意識の向上
企業の未来の姿を描くプロセスへの参加や、明確化された未来像の共有は、未来づくりの担い手である社員の当事者意識を促し、自身の業務の意義や目指す成果への理解が深まります。
意思決定がしやすくなる
「どんな未来がありうるか」を多角的に考えておくことで、中長期の社会や企業のありようについて見通しをもちながら、視座の高い意思決定ができるようになります。
[期待できる効果]
共通認識の解像度を上げる
未来の目指す姿を噛み砕いてビジュアルにすることで、言葉よりもさらに具体的に、情報量を持ってステークホルダーとイメージを共有できます。
幅広い層に直感的に伝わる
自社の社会的役割や活動方針、理想とする活動内容が、見る側の立場や専門性に関係なく、直感的に伝わりやすくなります。
ビジュアルのインパクトが印象に残りやすい
ひと目で目指す未来の姿が伝わりやすいだけでなく、ビジュアルのインパクトによって記憶や印象に残りやすく、企業のメッセージを伝え、共感を広げるのに役立ちます。
【未来構想型ワークショップ】
上記で説明した2つの施策を併用して、シナリオ・プランニングで導き出した未来シナリオやアクションを、さらにビジョンマップの手法で可視化する方法もあります。
テイ・デイ・エスでは、周年を通して最も効果的に未来構想の共感を広げる方法としてパッケージで提供しています。
[期待できる効果]
共感を広げる
目指す未来像をシナリオやビジュアルという形で、わかりやすくストーリー性を持って発信することで、単なる企業紹介ではなく、想いや志が伝わるコミュニケーションとなり、顧客、生活者、取引先、投資家などのステークホルダーから共感と期待を集めやすくなります。
新たなステークホルダーの開拓
未来に向けた姿勢や価値観をこれまで以上にわかりやすく、印象に残る形で発信をすることで、今まで気付かれなかった新たな層へのアプローチが期待できます。
継続的なブランド資産になる
ブランドの価値観を伝えやすく、ブランドストーリーとして広報展開しやすい特徴から、周年後も中長期で継続的に使い続けられるコンテンツとなります。
まとめ
テイ・デイ・エスの周年事業支援は、感謝の意を伝える「創業 〜 現在の視点」に加え、未来を構想する「現在 〜 未来視点」での周年事業の支援が充実しています。VUCA・BANIと称され、市場、ワークスタイル、ライフスタイルが大きく変化する時代だからこそ、ただ前回を踏襲するのではなく、真に時代に向き合った周年事業を支援したいと考えています。
課題解決や事業成長につなげる周年事業を検討の際はぜひ相談ください。
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