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オンラインで修士号を取得するには?国内、海外の大学院、スクールも紹介

2023.10.07 更新

#Hyper Island#人材育成・リスキリング

社会人になってからMBAなどの修士号を取得する場合、必ずしも会社を辞めたり長期的に休んだりして大学院へ通わなくてはならないわけではありません。現在の仕事を続けながら、オンライン・通信制のプログラムを受講し、修士号の取得を目指す方法もあります。オンラインであれば、日本だけでなく海外の大学院・スクールを選ぶことも可能です。

この記事では、オンライン・通信制で修士号を取得するメリットとデメリット、国内・海外の大学院・スクールを選ぶメリットや注意点、大学院・スクールの選び方を解説します。修士号取得のオンラインプログラムを運営する国内・海外の大学院・スクールの例も紹介するので参考になれば幸いです。

目次

    オンライン・通信制で修士号を取得するメリット

    国内の大学院に通学したり海外留学して現地のスクールに通ったりする場合、日本での仕事を辞めるか、長期的に休まなくてはなりません。一方で、オンライン・通信制で修士号を取得する場合は、現在のキャリアを続けながら修士号取得のための学習を進めることが可能です。海外の大学院・スクールが提供する修士号取得プログラムのなかにも、オンラインで受講できるものがあります。

    また海外へ留学するのと異なり、オンライン・通信制で修士号を取得する場合は、現地に長期滞在する必要はありません。そのため、海外へ留学するケースと比べて費用を節約できます。

    国内(オンライン・通信制)で修士号を取得するメリット・デメリット

    オンライン・通信制で修士号を取得できる、国内の大学院や専門職大学も少なくありません。海外のスクールに比べ国内の大学院であれば、通学・オンラインのハイブリッドで学習を続けるのもはるかに容易です。海外留学と違い言語の壁がないことから、その分だけ学習に集中することもできます。

    一方で海外への留学とは異なり、現地の多様な文化に触れたり外国の学生とコミュニケーションをとったりする機会がない点はデメリットです。国内の大学院では、その分だけ国際的な視野を養う機会が少なくなります。

    国内において、オンライン・通信制で修士号を取得可能な大学院の代表例

    国内では複数の大学院で、オンラインの修士号取得プログラムを提供しています。ここではなかでも代表例とそれぞれの大学院の特徴をみていきましょう。

    グロービズ経営大学院

    ベンチャーキャピタルなどを手掛ける株式会社グロービズを母体として設立されたグロービズ経営大学院は、国内最大のMBAコミュニティです。日本で最も選ばれているビジネススクールで、各業界で活躍する様々なビジネスパーソンと出会えるのもメリットと言えます。学習のモチベーションが高い学生が多く、互いに切磋琢磨しながら多くの学びを得られます。

    【概要】

    学校名
    グロービズ経営大学院
    授業の形態
    オンライン/通学/オンラインと通学のハイブリッド
    取得学位
    経営学修士(MBA)
    学位取得までの期間
    2年~5年
    主なカリキュラム
    組織行動とリーダーシップ、人材マネジメント、マーケティング・経営戦略、アカウンティング、ファイナンス、クリティカル・シンキング、ビジネス・アナリティクス、テクノベート・シンキングなど
    学費
    ・入学金 80,000円
    ・学費:2,998,800円 / 2年間

    グロービズ経営大学院公式サイト

    ビジネス・ブレークスルー大学大学院

    ビジネス・ブレークスルー大学大学院は、国内初のオンラインMBA大学院です。自社開発の学習プラットフォーム「AirCampus」により、忙しいビジネスパーソンも働きながら学習をすすめることができます。

    自宅から視聴可能なオンデマンド型講義映像と、深い思考力が試されるテキストディスカッションにより、学習効果の最大化が可能です。世界的な経営コンサルタントである大前研一学長をはじめ一流の経営者教員から、実践的知見を学べる点も同校の魅力と言えます。

    【概要】

    学校名
    ビジネス・ブレークスルー大学大学院
    授業の形態
    オンライン
    取得学位
    経営学修士(MBA)
    学位取得までの期間
    2年~5年
    主なカリキュラム
    マーケティング概論、財務会計、マネジメント、組織行動・人的資本経営、組織と経営、リーダーシップ、統計解析、サプライチェーン経営論、経営者研究、技術的戦略論、デジタルマーケティング、企業再生論、ビジネスデータ分析など
    学費
    ・入学金: 315,000円
    ・授業料: 年間1,260,000円(半期ごと納入)
    ・システム使用料: 年間120,000円(半期ごと納入)
    ※2年間合計: 3,075,000円

    ビジネス・ブレークスルー大学大学院公式サイト

    SBI大学院大学

    SBI大学院大学は、文部科学省の認可を受けたオンライン通信制の専門職大学で、修了時にはMBAの取得が可能です。オンライン学習システムによる自己学習のほか、Web会議システムでのディスカッション・プレゼンテーションによる学習機会も用意しています。

    SBI大学院大学における学びの集大成として行うのが、2年時の必修科目「事業計画演習」です。事業計画演習では、実現を視野に入れた事業計画書を作成し、教員や投資家へプレゼンテーションを行います。本演習は少人数制で、専門性の高い教員によるきめ細やかなサポートを受けられるのもメリットです。

    【概要】

    学校名
    SBI大学院大学
    授業の形態
    オンライン(一部対面学習の機会もあり)
    取得学位
    経営学修士(MBA)
    学位取得までの期間
    2年~5年
    主なカリキュラム
    経営戦略論、マーケティング、事業戦略構築論、ビジネスモデル思考、歴史に学ぶ戦略論(中国兵法概論)、サステナビリティ・マネジメント、統計学、経営哲学、グローバル経営戦略、グローバル・ビジネスコミュニケーション、事業計画演習
    学費
    ・入学金:100,000円
    ・授業料:半期毎に600,000円
    ・IT教材費:半期ごとに30,000円

    初年度合計:1,360,000円
    2年次以降合計:1,260,000円

    SBI大学院大学公式サイト

    海外の大学院・スクールで修士号を取得するメリット

    修士号を取得するのに、海外の大学院・スクールを選ぶメリットは少なくありません。ここでは、実際にどのようなメリットがあるかみていきましょう。

    国際的な視野を養える

    海外の大学院・スクールで修士号を取得するメリットとしてまず挙げられるのは、国際的な視野を養える点です。海外の大学院・スクールには様々な国の優秀な人材が集まり、ディスカッションやグループワークなどで交流を深めることになります。異なる文化や価値観に触れることによって視野が広がり、国際的な感覚を身に着けられるのです。

    英語力の大幅な向上

    授業では主要な言語として英語が使われるため、英語力が大幅に向上し国際的なコミュニケーション能力も高めることができます。

    海外の優秀な人材に出会うことができ、海外に貴重な人脈を築ける

    日本だけで学んでいると、日本人以外と出会う機会はなかなかありません。一方、オンラインであっても海外の大学院やスクールを選べば、海外の優秀な人材に出会う機会もあります。ディスカッションやグループワークを通して、学生同士の絆も深まるでしょう。その結果、将来的にビジネス上の大切な仲間やパートナーになるような人脈を築ける可能性があるのです。

    グローバルなキャリアチャンスが増える

    英語力や国際的な感覚を養うことによって、グローバルなキャリアチャンスが広がる可能性もあります。

    さらにオンラインでMBAを修得する場合、現地での大学施設使用料や滞在生活費、健康保険、ビザ申請費などがかかりません。その分だけ実際に留学するのに比べ、大幅に費用を節約できる点もメリットといえます。

     

    海外のオンラインプログラムで修士号を取得する際の基礎知識

    ここでは、海外のオンラインプログラムで修士号を取得する際に知っておきたい基礎知識をご紹介します。

    オンラインで学位取得にかかる期間は一般的に2年間

    選ぶ大学院などによっても異なりますが、対面フルタイム受講の場合に入学から修士号を取得するまでの期間は1年間であることが多いです。一方で、オンライン受講の場合はパートタイムとなり、フルタイム受講より期間が長く、一般的に学位修得まで1年半から2年かかります。

    通学が必要な場合も

    オンラインで学位を修得する場合も、一部の演習やオリエンテーションなどのために通学する必要がある大学院・スクールもあります。多くの大学院・スクールは学位修得までオンラインで完結できますが、例外も少なくないので注意してください。大学院・スクールを選ぶ際は、通学が必要か否かもチェックするようにしましょう。

    大学院と外部教育機関の共同で提供されることも多い

    オンラインの学位プログラムは、大学院・スクールと外部教育機関の共同で提供されるケースも少なくありません。留学生支援やオンラインでの授業提供のノウハウをもつ教育機関が、大学院・スクールの学位取得プログラムを支援するかたちで参加するわけです。

    オンラインで学位を取得可能な大学院・スクールの選び方

    日本・海外に限らず、オンラインで学位を取得可能な大学院・スクールを選ぶときは、さまざまなポイントをチェックすることが必要です。ここでは、なかでも特に注意しておきたい選び方のポイントをまとめて紹介します。

    得意分野は何か、どんなことを学べるか

    大学院・スクールによって、得意分野や運営するカリキュラムの内容は異なります。マーケティングに強い大学院、デジタル分野のプログラムが充実したスクールなどさまざまです。自分の学びたい分野のカリキュラムが充実した大学院・スクールを選ぶとよいでしょう。

    指導を受けたい教員の有無

    ゼミの授業を受ける場合、どのような教員から指導してもらえるかは非常に重要なポイントです。指導を受けたい教員がいれば、その大学院・スクールを選ぶ大きなポイントとなるでしょう。

    授業方法は自分の希望に近いか

    一般的な講義による授業のほか、企業の事例をもとに教員・学生がディスカッションするケースメソッドのような授業方法もあります。そのほか、ビジネスゲームなどのシミュレーションを授業に取り入れているケースも少なくありません。どのような授業方法が採用されているか、講義の割合はどのくらいかなど、自分の求める授業のスタイルにあっているかもチェックしましょう。

    国際認証を取得しているか

    カリキュラムの品質やスクールの規模などさまざまな評価基準をクリアして、国際認証を取得している大学院・スクールも多いです。国際認証の有無は、その大学院・スクールの信頼性や品質を評価するうえで、有効なポイントの1つと言えます。

    サポート体制は充実しているか

    対面授業と比べ、オンライン授業はモチベーションを維持するのが難しいケースも多いです。そのため授業を円滑に受講するためのサポート体制の充実度も、大学院・スクール選びのポイントと言えます。オンラインであっても、学生を細やかにサポートしてくれる大学院・スクールを選びたいところです。

    学位修得後の就職サポートは充実しているか

    修士号取得プログラムを運営している大学院・スクールには、学生のキャリア形成をサポートするキャリアセンターがある場合が多いです。キャリアセンターでは、修士号取得後の就職活動やキャリアアップについて相談に乗ってくれます。修士号取得後に転職を検討している場合、就職サポートの充実度もチェックするとよいでしょう。

    費用はどのくらいかかるか

    大学院・スクールによって、オンラインで学位を修得するのにかかる費用は大きく異なります。また費用が安くても、その分カリキュラムの品質が低いようであれば、希望する学習ができないかもしれません。費用は予算の範囲か、カリキュラムの品質に対して費用は妥当かなども確認しましょう。なお費用をチェックする際は、授業以外にかかる費用や在籍期間を延長する場合にかかる費用なども確認しましょう。

    大学院・スクール選びの際は、以下のようなプラットフォームを使うこともおすすめです。
    Coursera | Degrees, Certificates, & Free Online Courses

    ここでは、二つほどご紹介します。

    University of the People

    University of the People、略称UoPeaple(ユーピープル)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州にある高等教育機関です。2009年に教育分野の事業家シャイ・レシェフ(Shai Reshef)によって設立されました。地球上のあらゆる貧困地域、遠隔地域と高等教育機会をつなぎ、高等教育の普及による世界のよりよいコミュニティ生成を目指すことを理念としているため、授業はすべてオンライン学習で、授業料は無料です(入学時の申請料や評価料がかかります)。様々な企業からの支援やボランティア、生徒同士でレポートなどを評価しあう「ピア・レビュー」などの仕組みにより、無料を実現できているのです。

    オンライン学習といっても、インターネット環境が整っていない国の学生のことも考慮しているため、講義には動画は使用しません。授業は、文章でのディスカッションや課題などを中心に進みます。また、教科書やテキストは使わず、教材はまさに今起こっているニュースや、Webページを題材に進めていきます。
    ニューヨーク大学、ハーバードビジネススクールなど、いくつかの大学と提携しており、提携大学のプログラムを受けることも可能です。

    UoPeopleで取得できる学位は、学士、準学士、修士です。修士は、MBA、教育学修士、情報技術修士を選択することができます。

    【概要】

    学校名
    University of People
    授業の形態
    オンライン(文章でのやりとりが中心)
    取得学位
    経営学修士(MBA)
    教育学修士
    情報技術修士
    主なカリキュラム
    Managerial Accounting、Financial ManagementMarketing Management
    Business Law, Ethics and Social Responsibility
    Strategic Decision Making and Management
    Management Information Systems and Technology
    Operations Management
    Human Resource Management
    Managing in the Global Economy
    Leading in Today’s Dynamic Contexts
    Managing Projects and Programs
    Management Capstone
    学費
    ※MBA取得の場合
    $2,460(入学手数料や試験料など)+試験監督にかかる費用

    University of the People公式サイト

    Hyper Island

    Hyper Islandは「デジタルのハーバード大学」とも呼ばれる、北欧スウェーデン発のデジタルクリエイティブビジネススクールです。デジタルテクノロジーが変化するスピードはすさまじく、旧来の教育法は転換を求められています。Hyper Islandは、新しいデジタル時代に適した最新の教育法を提案するスクールです。

    Hyper Islandには、教室や教科書がなく常駐の教員もいません。その代わり学生みずからが、プロジェクトを設計・実施するといった新しい学習法を採用しています。Hyper Island卒業生の就職先は、Google・マイクロソフト・Spotify ・H&Mをはじめ世界の一流企業が並びます。

    Hyper Islandで取得できる学位は、デジタルマネジメント学修士(MA)です。MAとは、Master of Artsの略で、学芸や社会科学に所属する(文系)学問を修了した際に与えられる学位のことです。デジタルマネジメント学修士は、Master of Arts in Digital Managementで、簡単に言うとデジタル分野のマネジメント能力を証明する学位になります。デジタルマネジメント学修士の取得者は、世界をリードするデジタル企業において活躍することが期待されるのです。

    Hyper Islandの本拠地はストックホルムですが、オンラインでデジタルマネジメント学修士を取得できるパートタイムのコースはシンガポールで提供しています。オンラインで完結できるコースと決められた日数だけシンガポールのキャンパスへ通う2種類のコースがあります。取得できる学位はどちらも同じです。
    ※オンラインのみで完結できるコースについては、詳細情報が公開され次第、本記事に加筆する予定です。

    国際的に通用する学位は、提携しているイギリスのTeesside University(ティースサイド大学院)から発行されます。

    【概要】

    学校名
    Hyper Island
    授業の形態
    オンライン/オンラインと通学のハイブリッド
    取得学位
    デジタルマネジメント学修士(MA)
    学位取得までの期間
    18ヵ月以上
    主なカリキュラム
    HUMANS OR CUSTOMERS?、INTELLIGENT MACHINES、LEADING TEAMS、INDUSTRY RESEARCH PROJECT (IRP)、RADICAL PERSPECTIVES、FUTURE SCENARIOS、BUSINESS TRANSFORMATION & INNOVATION、AGILE MAKING AND PROTOTYPING、SHORT SPECIALIZATION PROJECT
    学費
    S$27.900(授業料全額)

    Hyper Island公式サイト

    まとめ

    オンラインの修士号取得プログラムであれば、社会人になってからでも無理なく受講が可能です。修士号を取得しキャリアアップを目指したい方は、オンラインのプログラムを検討するとよいでしょう。

    またオンラインのプログラムであれば、海外の大学院・スクールも選択肢に入ってきます。海外の有名な大学院・スクールも、オンラインの修士号取得プログラムを提供しているからです。海外の大学院・スクールを選ぶことで、国際的な視野を養えたり海外の優秀な人材と出会えたりといったメリットも少なくありません。

    デジタルのハーバード大学とも呼ばれる、北欧初のHyper Islandもその選択肢のひとつです。Hyper Islandでデジタルマネジメント学修士(MA)を取得すれば、これからのビジネスで必須となるデジタル分野における世界標準のマネジメント能力を証明できます。

    海外の大学院・スクールは特に、見学や体験することが難しく、入学を決めきれない方も多いかもしれません。私たちは、Hyper Islandの学びがどんなものか体感したい方向けに、日本語で受講できるコースをご用意しています。

    https://www.tds-g.co.jp/hij/action_learning/

    ご興味がある方は、お気軽にお申込み、お問合せください。

    ※この記事はTDSブログへ統合する以前のddpostの記事です。

    ddpost編集部

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