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アート ✕ テクノロジー Vol.1 アートテックのスタートアップが目指す価値の可視化

2019.09.30 更新

#テクノロジー#TDSレポート

テクノロジーの進化に伴い、あらゆる産業に技術を応用することが可能になり「◯◯ Tech」という言葉を耳にする機会が増えました。

その中で今回は、Art Tech(アートテック)のスタートアップであるMEKKIKI(メキキ)が開催した「アートの価値を可視化するプラットフォームの実証実験イベント」の様子をお届けします。

目次

    アートの民主化

    MEKKIKIは日本語の「目利き」にならい結成したアートテックのスタートアップであり、プラットフォームの名前でもあります。

    絵画を始めとするアートは長い歴史の中で、一部特権階級のためのものでした。またアートとテクノロジーの関係を見ても、技術を使ったインスタレーションなどテクノロジーはアートの表現手段として使われてきました。

    MEKKIKIが考えるアートとテクノロジーの融合は、アートの表現手段としてではなく市場活性のためです。そして特権階級のみに許されていたアートをテクノロジーの力で「興味があれば誰でも楽しむことのできる」ものにするべくスタートしました。

    プラットフォームの仕組み

    プラットフォームMEKKIKIの開発コンセプトは「作品の価値は“認知”と“購買欲求”によって高められる」です。


     

    1. 1.スマートフォンに展示作品を読み込み、作品ページへ遷移
    2. 2.MEKKIKIサイト内の対象作品ページでは「Mek(メッケ)」という独自のポイントを付けることができる

     


    このMek(メッケ)を気に入った作品に対して積み立てることで、その作品の価値を上げることが可能となります。また、作品に対して閲覧者のコメントを投稿することで、新たなコミュニティを構築し、アート市場の活性化を狙うというものです。

    “価値の可視化” を実際に体験

    MEKKIKI実用化に向けて行われた実証実験イベントは、アーティストの滝華氏の個展と合同で行われました。

    イベント外観

    会場内の様子

    まず来場者は受付にて自分のIDを受け取り、QRコードからMEKKIKIサイトへアクセスします。

    作品にはそれぞれIDがふられています。気になる作品があったらIDを入力。

    作品ページでは、作品詳細やMek(メッケ)された数、作品に寄せられたコメントを確認できます。

    さらにスクロールしていくと、現在作品につけられている価格を確認することができます。価格はMek(メッケ)された数により、変動します。

    つまり、多くMek(メッケ)された作品はより価格が高くなります。

    こうしたアートとテクノロジーの融合、Art Techのビッグプレイヤーは日本国内・海外にすでにいくつかあり、その多くはブロックチェーン技術を採用しています。売買履歴、知的財産権などの証明を発行し購入者へ信頼を提供するものや、オークションやギャラリーでしか購入できなかったアート作品をもっと購入しやすくするためのプラットフォームなどがあります。

    ※この記事はTDSブログへ統合する以前のddpostの記事です。

    SAKI.S

    dd posts副編集長

    2016年TDSの新規事業開発チームに参画し、マーケターとしてこれまで20社以上の海外デザインファームを訪問。リサーチから訪問という一連の経験から得たことを発信したいと思いdd postsのライティングも行う。東京生まれ東京育ち。最近の関心はサーフィンと釣り。