これからの事業展開を見据えたパーパス・タグライン策定をサポート
#ブランディング#グラフィックデザイン
株式会社 JEMS さま
「これまで」の事業のなりたちを可視化し、「これから」の事業展開を見据えて、パーパスとタグライン(ブランドメッセージ)の策定を検討されていました。テイ・デイ・エスではそのご要望に応え、すべての社員や社外関係者に共感されることを目指して策定や浸透のご支援を行いました。
対応内容 | コーポレートブランディング |
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期間 | 2023年12月〜支援継続中 |
ご依頼の背景
フィールドを広げる新しい事業戦略
株式会社JEMSさまは、企業の廃棄物管理システムから出発し、顧客ニーズに真摯に向き合い、着実に事業を拡大。近年の気候変動や環境問題への関心の高まりを背景に順調に業績を伸ばしてきました。
今では廃棄物管理に関わる静脈産業だけでなく、”資源を再利用した”生産に関連する動脈産業へも事業領域を広げ、今後もこれまでの経験を活かして広くサーキュラーエコノミー社会を実現することを視野に入れた事業展開を考えています。
全社横断的な共通言語・イメージの必要性
そこで課題としてでてきたのが、現状のパーパスやスローガンである「経済活動と地球環境の共生」や「ITで環境問題に挑む」の共感性です。マーケットを広く捉え過ぎて存在意義が具体化されておらず、また一部の事業を軸とした文言、言い回しになっているため、それ以外の事業に携わる関係者からの共感は薄い状況となっていました。
また、事業部ごとの文化形成を優先してきた結果、会社への帰属意識が薄く、現在の社員数まで規模が大きくなったことで、コミュニケーションの限界があるということもわかってきました。経営側からすると全社横断的な企業イメージや言葉の必要性を感じたことから、新しくパーパスを策定し、広く浸透させることが検討されました。
解決策
キーマンヒアリングによる「これまで」の可視化
当初、パーパスの策定においてTDSが支援する内容としては、ALL JEMSの存在意義を社会起点で検討するワークショップを行い、その内容を導き出すことを想定していました。しかし打ち合わせを重ねる中で「これまで社内で議論してきたことの堂々めぐりになってしまうのでは」というJEMSさまからのご意見をいただき、まず現状の把握としてキーマンヒアリングによるJEMSの「これまで」を可視化する作業を行いました。
全4回のキーマンヒアリングを実施し、事業の成り立ちを社会的事象と合わせて可視化することで、JEMSの歴史を紐解くことから作業を開始。各事業における競合優位性や強み、事業の関係性、外部ステークホルダーとの関わり、社風・企業文化、将来像などを明確にすることで、今の立ち位置と今後目指すべき方向性をレポートにまとめて共有しました。
社会変化の予測による「これから」のJEMSの価値の再確認
複数の情報ソースを使って2035年までの社会変化の中からJEMSと関連が大きいものを洗い出し、「今後こうなっていくであろう社会」の仮説を2つ設定しました。
仮説1
ゴミの再資源化が社会インフラ化する一方、産業廃棄物は増大し、
M&Aの加速で廃棄物処理業者の存在感が増した社会
仮説2
動脈産業はもちろん、静脈産業のカーボンニュートラルに関するデータの
精緻化と厳密化が強く求められる社会
このような社会の中で、静脈産業はデータの精緻化・厳密化を成功させなくてはいけないことを社会から強く求められ、JEMSの持つ廃棄品目データの価値が高まることやモノと企業のマッチングにJEMSの経験や情報システムが役立つのではないかということを想定しました。
施策
今後の方向性を言語化したパーパス・タグラインの策定
ヒアリングから得られた将来像と社会予測から得られたJEMSの強み・競争優位性を中心に、全社横断的なメッセージとしてパーパスの検討を開始。まず現状のスローガンから足りないメッセージ要素を洗い出し、パーパスが果たすべき役割を明確にしていくことで、5〜10年先の目線での「存在目的」を表現することが決定しました。
また、さまざまなパーパスの形式から、今回の開発の目的である事業部の垣根を越えて社員へメッセージを伝えることに適するものとして「社会的な存在意義を端的に表す社内向けのワンフレーズ」+「企業から社員へのメッセージ的な解説」をJEMSさまにご選択いただき、その形式に沿った複数案をご提案しました。最終的にそれらを踏まえ、社長の想いが込められたメッセージ案をいただき、表現方法をブラッシュアップすることで、全ステークホルダーに共感が得られるパーパスが策定されました。
その後、今回の開発に込めたJEMSさまの想いと刷新感を広く社内外に伝えるため、パーパスのスローガンをもとに新しくタグラインを策定。企業ロゴとセットで活用されることになりました。さらに基本的価値観(行動指針)を再検討し、パーパスを日々の業務に反映させた社員の行動指針を策定。メッセージに対する具体的な行動を促しつつ社内に広く浸透することを目指しています。
今後の展開
策定で得られたJEMSのあり方をツールブランディングへ展開
今後はこの策定で得られたイメージや言語化された価値観をもとに、コーポレートサイトや会社案内の改訂を行なわれる予定となっています。今いる社員の方々はもちろん、これから入社してくる未来の人材や事業で関連する関係各所の方々に、一貫した「静脈インフラをITで創造する」JEMSさまの使命と挑戦の姿勢が、広く浸透するよう支援していきます。
WEB掲載していない事例も
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